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グループリーグ敗退の結果を受けて

今日はどこもかしこもブラジル戦の話題ばかり。ま、結果に関しては順当というか当たり前。気迫も体力もそれを補うアイデアさえも無いチームが、王者ブラジルに対して奇跡なんて起こせるはずがない。当の選手達は、さぞや一対一での力の差を痛い程感じた事だろう。

夜になって「S本氏」から怒りのメール。「今さら 関係者が、実は中田は合宿場でも孤立してひとりで飯食ってましたと呑気にコメントした記事をネットで見ると、何の為の長期合宿で、何の為におめぇら関係者がドイツまで行ってるのか?何の為にOBたちが大挙ドイツに行ってるのか?何の為に宮本がキャプテンだったんだ?と思ってがっかりしてしまったっす。みんな知ってるんだったらその溝、埋めてやればよかったのに…結局パイプ役の人がいなかったことに尽きるのでは…」うん、おっしゃる通り。アマチュアの草サッカーぢゃねぇんだ、関係者すべて含め「プロ意識の欠如」と言われても仕方あんめぇ?

試合終了後ピッチ上で仰向けになって動かない(泣いていた?)中田英の映像を観てたら、声を掛けて来たのは相手チーム(パルマでの元同僚)のアドリアーノ。本来なら、自分のヘマでレッド食らって出場停止になった「キャプテン」宮本が真っ先に行くべきじゃないのか?...と、思ってたら、どうやら宮本は最初に駆けつけてたらしい。が、すぐに引っ込む。大方「一人にしてやろう」ってなもんだったんだろうが、アドリアーノのそれとはどう見ても質が違う気がする。
勿論、ジーコの姿も無し。「ドーハの悲劇」の時のオフトでさえ、項垂れた選手達に声を掛けてたっけなぁ...。ブラジル戦だけをとって見ても、中田英の運動量は彼のこの大会における「想い」みたいなモノが十分伝わってきた。が、チームとしての意志統一がされてなくては、折角の闘志も想いもマイナスに働いてしまうだけ。
中田英の孤独が際立つ皮肉な結末。

試合後のインタビューも怒りに追い打ちを掛ける。玉田は「あのゴールでブラジルを本気にさせちゃいましたね」みたいな事を言ってた。アホか?相手を本気にさせてからが本当の勝負だろが!そんな弱気は数字にも現われてて、日本の受けたイエローカードは加地の一枚だけ。本気で王者を倒そうと思ったら、相手がイライラして冷静さを忘れさせる位、ファール覚悟で食らい付いて行かないでどうすんだ?

俊輔のインタビューも情けなかった。「S本氏」の言葉を借りれば「中田英の涙と俊輔の涙は本質的に違うモノだ」と。NHKのアナウンサーが俊輔に対し最後に言った言葉「辛い時にありがとうございました。すみませんでした...」なんじゃそれ?サポーターもメディアも、良いプレイには拍手を惜しまず、ヘボいプレイには思いっきりブーイング。これ基本中の基本。それが選手達を育てるんだ。根拠のない楽観報道や、試合の本質を語ろうとしないメディアを観てると、日本人のメンタリティって60数年前に戦争に突入して行った頃と何ら変わっていないのか?と今更ながらに思ってしまうのは飛躍のし過ぎ?か?

結局、四年前の時点で協会はよほどの事がない限り、監督はジーコで行くって決断をしてた。それに胡座をかいて、ジーコはチームスタッフも身内のイエスマンで固めてしまった。前任のトルシエの時は、恐らくいつ首切られるかっていう緊張感があったはずだ。それは選手に対しても言える事で、激しいレギュラー争いがあるように見えて、結果的には一部のジーコの寵愛を受けた選手達が、コンディションがどうであろうとスタメンは約束されていたようなものだ。
プラス、その選手達の不測の事態に対する危機管理がジーコの頭の中には全く不足していた。メディアやサポーター、スポンサー企業や有象無象のタニマチ連中が煽る「根拠の無い楽観論」に、口では何と言おうと乗せられてしまったんじゃないのかな。あろう事か、監督や選手達までもが...。急に現実を突きつけられ、自信喪失じゃお話にならんでしょ。

4日ほど前に書いた、ジーコジャパンが目指した「選手個人の判断による自由で創造的なサッカー」ってのが敗北したのだろうか?それとも単に未完成だっただけなのか?ジーコの理想とするサッカーが、ちゃんと選手達に伝わっていなかったのはどうやら確かな気がする。ないしは、そもそもジーコが間違っていたか。「自由や創造=戦術の放棄」という事では決してない。「戦術」は自由や創造を束縛したり、思考を停止させたりする為の物では本来無いはずなんだが...。

最後に「王者ブラジル」が圧倒的な力の差を見せ付けてくれて、今回の日本代表のドイツ大会はジ・エンド。中途半端でお茶を濁すより、これ位ボコボコにやられて良かったと思いたい。それは次期監督選びから始まって四年後にならないと結果が出ないという気の長い話だが...。

まだまだ言いたい事はキリがない。腹立たしさと勢いに任せて思わず熱く語ってしまったが、意味不明な文章はこれも愛情(?)だと思ってお許し頂きたい。事実誤認があったらすんません。

最後に「I嬢」からのメールを引用。
「それでも地球は青いし回る」...おっしゃる通りで。(^o^;
by hiro_c5884 | 2006-06-24 07:51 | Comments(2)
Commented by yoshihiroueda at 2006-06-24 08:04
なるほど、興味深く読ませて頂きました。
ジーコになったときに、ブラジル型個人技の結集のサッカーを目指すと言われていて、最初は疑問を呈する意見もあったんだけど、いつの間にかそういう声は聞こえなくなったような気がします。本当は予選前に、いや定期的に目標の達成度合いを計る必要があったのに。なんとなく完成したような気がしていたのはマスコミだけでなくそれを鵜呑みにした我々もいけないんでしょうね。
Commented by hiro_c5884 at 2006-06-24 15:45
コメントありがとうございます。
今大会の結末の兆候(?)は予選段階から幾度となくあったのです。その都度、我々は「きっと大丈夫さ...」「なんとか行けるよ...」で思考停止してしまいました。これをただの結果論で終わらせない為に、きちんと判断能力を磨かなければいけませんね。
サッカーに限らずw
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