あれから一ヶ月が経って

東京都知事選。そもそもこんな時期に選挙なんて正気の沙汰じゃない。しかも混乱に乗じた姑息な遅出しじゃんけん、震災を「天罰」とのたまった、我がこころの天敵イシハラが(その失言は問題のほんの一部だが)懲りもせず再選されてしまうという悪夢。不安が広がる有権者に、安定を望む心理が働いた──そんな分析は何の役にも立たず。結果事体は重く受け止めねばならないが、一都民として、この結果は心底お恥ずかしい。もう昨夜から、ただただ何か黙っている訳にはいかず。書いては消し書いては消しの極個人的精神安定の為の駄文エントリー、以下、お付き合い頂ければ幸せで。

震災直後、これだけのことがあったんだから、みんな目が覚めるだろう。もう今までのやり方は通用しない。これからはこの狂ったシステムから本当の人間性を解放しより良い生き方を模索しシフトして行く、そしてその過程を世界に向け発信するのが我が国の使命だ!くらいに思ってた。そしてそれが余りにも惨い現実に対する僅かな希望の光であったりもした(今でもそう思ってる)でも、理想と現実、事はそう簡単にはうまく運ばないみたいだ。

喉元過ぎれば熱さを忘れる。余震も続きまだまだ混乱は続いてはいるものの、序々に平常を取り戻しつつある東京。被災地復興に全エネルギーを傾けられないのが歯がゆい。問題は、福島第一原子力発電所の存在。一歩間違えば、更なる深刻な事態に陥る可能性が高いにも拘らず、危機感の薄いメディア。無能な政府、東電、一丸となった大本営発表、マインドコントロール。無意味な自粛に計画停電。なかなか受け入れられない過酷な現実。人々の不安心理は、耳障りの良い言葉の方へなびいて行く。ただちに健康に被害はありません。あっちもこっちも嘘ばっか。何故、大本営発表と海外メディアが提示する情報は、こうも違ってくるのか。国民の生命安全と、賠償金額を天秤に掛け、政府は何万人を見殺しにすれば気が済むのか。空にも陸にも海にも放射性物質を垂れ流し、生態系をズタズタにぶち壊し、これからいったい何を食べて生きて行けというのだろう。ご都合主義で、どんどん見直される放射能基準値。どれだけ国民の命が危険に晒されようが、その因果関係は証明できず、被害は何年後に現れるかもわからない。正に核の完全犯罪。ほんとうにこの国は破局に向かってまっしぐらなのではないのか。日本はとことんダメになって腐り果ててしまわないと、再生の道は無いのかも。単なる思い過ごし、悲観論者の戯言、そんな危惧は杞憂に終わることを祈る。

こんな状況になっても変わらない原発推進論者の振る舞いは、いかに原発産業が利権の温床だということの証明に他ならず、君たちいったいどんだけ儲かってたのよ?って聞きたくなる。結局元凶は、自分さえ今さえ良ければという人間の利己主義。多少の事には目をつぶるが、自分で自分のケツも拭けず、テメエでやったことの後始末を何世代にも渡る後世に押し付けるっていうのは、どう考えたってキチガイ沙汰。人類が開けてしまったパンドラの箱。それを元に戻して封印する方法は果たしてあるのか?それでも、あなたはひとりじゃない、未来を信じて──そんな言葉が、今日も繰り返し流される東電のお抱え法人による広告。その言葉は虚しく響く。やっぱみんな狂ってる。

満開の桜。あれから澄み渡った青空を見上げ深呼吸しても、心地よい春風に吹かれても、何かこころの片隅にある違和感を拭い去れない。どうしていいのかさっぱりわからない。でも、あきらめない。無い頭をひねってひねって、なんとか知恵を絞って──。絶望は愚か者の結論なり。いや、絶望しても、またそこから始めればいい、のさ、きっと。

最後に開高健のこの言葉を。「明日世界が滅ぶとも、今日君は林檎の木を植える」
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by hiro_c5884 | 2011-04-11 14:54 | Comments(0)
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